肘が痛くても仕事や家事を休めない方へ
「使い痛み」と「使い方の痛み」
今回のテーマは肘の痛みについて。
今、もしくは、今までで肘が痛くて困ったということはありますか?
どんな状態でしたか?
肘の痛みで来られる患者さんの中には
「使い痛みで」とご本人が言われます。
確かに肘の痛みの多くは「使い痛み」が原因。
でも、痛くても仕事や家事を休めない。
「どうしよう!」困っている方も多いのではないでしょうか?
でも、安心して下さい。
あることを心がけたら仕事や家事を休まなくても痛みは取れていきます。
それは「正しい身体の使い方」を心がけること。
そのため、正ひろ整骨院では「使い痛み」とは言わずに「使い方の痛み」という表現をします。
ちょっとまだピンとこないかもしれませんが、身体の使い方を変えれば肘の負担が変わります。
肘の動かし方
でもどうすればよいのか?身体の正しい使い方って?
この部分がとっても難しいですよね?
今回は肘の痛みの全体に通じることとして、「肘の動き」についてお話します。
ではさっそく肘の正しい動かし方とは?
肘の骨を見るとイメージがわきやすくなります。
人は関節の構造にそって動けます。
<右肘、外側からの写真>
<右肘、正面からの写真>
<右肘、後ろからの写真>
3つの角度からの肘の模型写真を見て頂きました。
数字に〇をしている印の間が関節になります。
関節が動かせる部分です。
ちなみに体表から見るとこのようになります。
でっぱりの骨を目安にすると関節のイメージが付きやすいため、数字と色で分けてあります。
肘という場所は普段あまり意識しないですよね?
そのため、骨がどうなってるのかといのもあまりイメージしていなかったと思います。
肘は関節にそって、4つの動きができます。
①曲げる動き。
②伸ばす動き。
③そして、手の平を天井に向ける動き(内旋)。
④手の平を床に向ける動き(外旋)。
これらの複合で動いています。
肘はとてもがんばりやさん?
日常生活では、肘を動かしているという意識はあまりありません。
でも使い方によったら傷めてしまいます。
実は知らないところで、肘はかなりがんばっています。
というのも、手と肩の中継点ということでお互いの動きの影響をかなり受けます。
そのため、傷めてしまっている方の多くは手の使い方の不具合。
もしくは固定している肩の位置の問題が原因となるケースが多いです。
このように身体は全部つながり、影響しあっているんですね。
手の平を上に、下に。これって肘の動き?手首の動き?
ではさっそく肘の動きを見ていきましょう。
肘の曲げ伸ばしはわかりやすいかもしれません。
でも、手の平を天井側にしたり、床側にしたりする、内旋、外旋の動きのイメージが付きにくいという方もおられると思います。
念のため動画をあげておきます。
もう一度、写真も。
関節が動かせる部分になります。
ここでよく言われるのが、「手の平を上にしたり、下にしたりする動きって手首と思ってた」。
そうですね勘違いしますね。
もちろん手首側にも、内外旋する動きをうながすための関節があります。
でも、この動きを手首で意識すると傷める原因になります。
このあたりは、手首の時にまたお話しますね。
ここでは、「手の平を天井に向けたり、床に向けたりする動きは、肘でイメージするほうが良いんだぁ。そのほうが身体を傷めないんだぁ」って思ってもらっていたら良いと思います。
肘の動きの不具合が、肘を傷める原因に
ゆっくりとこれらの関節をぜひ自分自身で動かしてみましょう。
いかがですか?イメージがわいてきましたか?
痛みが出てしまう時というのは、これら4つの動きから外れた動きをしてしまっている時。
関節の構造的に動かせない方向の力が、繰り返し加わると傷めます。
そして、傷めた場所によりそれぞれ病名がつきます。
まとめ
今回は肘の動きに注目した内容でした。
まとめると、肘は4つの動きが出来ます。
曲げ伸ばし。
そして、手のひらを天井にしたり、床にしたりする内外旋の動き。
そしてこの動きから外れた動きをしてしまうと肘に負担がかかり傷めてしまいます。
ただ、実際にはこの動きに加えて、肘まわりの筋肉の緊張状態が加わります。
さらに手の動かし方の問題。そして作業している時の肩の位置の問題。
これらの組み合わせにより、肘へのダメージの度合いが変わります。
そのため、痛みで困っている方の場合は、動作を修正するのに少しコツがいります。
もし、お困りの方は遠慮なくご連絡ください。
ただ、痛くない範囲で今回の動きをゆっくりとやっていくことにより、(特に内旋、外旋)、予防の体操にもなります。
ぜひ1日に3回ずつでも意識して動かしてみて下さい。
最後までお付き合い下さりありがとうございます。
次回は具体的に肘の病名を加えて、肘の痛みについてお伝えしますね。